ネコ捕物帖

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体重5キロの愛猫ちゃー(オス、推定3歳)は、

ただ今ダイエット中である。


グフフフという寝息がかわいいなどと

ベテランネコ好きの方に話したら、

それは脂肪がのどを圧迫している、

あまり長生きしないよ。

と言われ、

これはいかんと思ったわけである。

とくに最後の言葉は、

夜ねむれなくなるほど

打ちのめされた飼い主であるが、

こころを鬼にして、である。

いや、エサのときはいつも

鬼となってるつもりだが、

かなりの食いしん坊バンザイなネコ

なので、もうこちらもまいっているのだ。


普通のネコってこんなに食べるもの?

普通、ネコは自分の食べる量はわかっていて

エサを急に変えると食べないというが。


このネコはまるでネコっぽくなく、

カリカリも猫缶も、新しい味の方を好む。

主に食べるとき、人がいないと寂しがる。

よく鳴く。

犬みたいな猫であった。



だが、

ちょっとスリムになってきたある日のこと、

いつものエサを食べ終わっても、

空になった皿と飼い主の顔を

交互にチラチラ見ている。

もういいんじゃないの?

やめておこうよ、ねぇ?

なんて言っていると

すっと窓際に立って、ヒラリと出て行った。


今日はわりと言うことを聞いてくれた。

素直になったものだ、と喜んだが

出る間際、伏し目がちに

こちらを振り返って行ったのが、気になった。

なんだろう。このざわざわは。

ちょっとかわいそうだったかな、

と思ったが、まあしょうがない。


一時間後、窓の外で鳴き声がした。

戻って来たらしい。

今日はやけにお早いおかえりで、と

窓を開けたとたん、

疾風のように部屋のすみへ駆けこんでいった。


しまった・・・

わたしは開けたことを後悔した。

前にもこんなことが確か、あった。

いつもなら一目散にエサの場所にいくのに。

そう、嫌な予感はこれだった。


振り返ると、

彼は黒い物体を

夢中でお手玉のように投げたり、

転がしたりしている。


あぁ・・・

どうしてわたしは不用意に開けてしまったんだろう。

石のようになってしまった

かわいそうなスズメがうちのネコに遊ばれている。


彼が名ハンターであることを忘れていた。

今年になってからは、これが初だったので

すっかり油断していたのである。

去年は、鳥はスズメやハト、

モグラやネズミを

多数つかまえてきては、

悲鳴をあげていたのだった。

血の気が引いて、あわわとしている私をよそに

彼はもっと飼い主が卒倒しそうなことをしている。

これ以上は、やめさせなければ・・・


なんとかスペシャルごはんをちらつかせ、

気をそらせることができたが

まるで、

「エサくれへんでもこれくらい、自分でとれるんやで」

とでも言いたげな顔であった。

結局、彼はその日、

”おいしい”ごはんをたらふく食べてしまった。


飼い主がいけないのか、

もともと大食らいなのか?

まだまだ格闘はつづく。











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by kuroshiro_neko | 2016-03-08 23:33 | エッセイ

シロクロの絵とエッセイなど書いています。ブログ内で「アカリノムコウへ展」不定期開催中です。いつかギャラリーでも個展を開いてみたいてすね。
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